「〇〇の素」「〇〇のタレ」といった合わせ調味料
豚バラ大根、肉じゃが、マーボー豆腐、ゴーヤチャンプルー、生姜焼き、照り焼き等々
手軽で便利な反面、1品作るのに150円前後の調味料代がかかり、かなり割高です。合わせ調味料ありきの料理が多いと食費を下げるのが難しくなります。
ここでは、合わせ調味料を使わず自分で調味料を作る手順とコツを紹介します。ポイントをおさえれば、おいしく調味できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
自分で調味するコツと手順 5ステップ
①合わせ調味料の原材料を調べる
まず、合わせ調味料に何が入っているかを確認します。
パッケージ裏面に書いてある原材料を見てみましょう。
たとえば「豚バラ大根」の原材料には以下の記載があります。
【豚バラ大根合わせ調味料の原材料】
●砂糖
●しょうゆ
●発酵調味料
●ごま油
●かつお節エキス調味料
●たん白加水分解物
●こんぶエキス
●唐辛子
●調味料(アミノ酸等)
●糊料(キサンタン)
●酸味料
原材料をじっくり見てみると、色々と気づくことがあります。
「砂糖と醤油がメインの調味料だな」
「かつおやこんぶのエキスは顆粒だしで代用できそう」
「唐辛子が入っているとは意外」
「たん白加水分解物って何だろう」などなど。
聞き慣れない原材料はグーグルで調べてみるといいでしょう。「たん白加水分解物とは」と検索すると、小麦や肉などから作られるアミノ酸で、旨味やコクを出すために使われることがわかります。
旨味やコクを出す調味料なら、オイスターソースや味の素が思い浮かびます。家にあれば代用すればよし、なければスルーしましょう。別になくてもおいしく作れます。
合わせ調味料の味を忠実に再現することが目的ではないので、細かい調味料にはこわらなくて大丈夫です。原材料を一つ一つ確認することで自分で豚バラ大根を作るイメージがわいてきます。
②自分が使う調味料考える
自分オリジナルの「豚バラ大根」調味料を考えてみます。
まず砂糖と醤油は必須です。あとは家にある調味料で代用したり、「なくてOK」と判断したり、自分の好みで追加したりします。クックパッドなどの料理投稿サイトを見て参考にするのもいいでしょう。
代用するもの
●発酵調味料
⇒みりん、酒
●かつお節エキス調味料
⇒顆粒和風出汁
●たん白加水分解物
⇒オイスターソース
●こんぶエキス
⇒顆粒和風出汁
●調味料(アミノ酸等)
⇒オイスターソース
要らないもの
●唐辛子
●糊料(キサンタン)
●酸味料
※とろみや酸味がほしい場合は、片栗粉や黒酢などで代用
追加するもの
●にんにくチューブ
●柚子胡椒
※自分の好みで追加
③調味料の分量を決める
入れる調味料は決めたけど、悩ましいのは「分量をどうするか」ということです。
「調味料の分量なんて考えたくない」
「自分の調味に自信がない」
「レシピノートを作りたくない」
そんな声が聞こえてきそうです。
確かに面倒くさいことは長続きしません。
そもそもこうした煩わしさが嫌で合わせ調味料を使っている方が多いのではないでしょうか。
おすすめのやり方は、料理ごとの分量ではなく調味料ごとの分量を決めてしまうことです。
たとえば醬油なら「大さじ2」と決め、どんな料理でも醤油を使うときは「大さじ2」に統一します。
「そんな、おおざっぱ過ぎる」と言われそうですが、毎回同じ人数分の料理を作るのであれば、
ほぼほぼ合格点の味になります。
私はいつも4人分の料理を作りますが、どんな料理を作る時も調味料の分量は
以下のように決めています。
- 酒、みりん、醤油 ⇒ 大さじ2
- オイスターソース ⇒ 大さじ1
- 砂糖 ⇒ 小さじ2
- 塩 ⇒ 小さじ1/4
これならラクに覚えられます。いちいち分量を書く必要もありません。
コツとしては、少し薄味になるように設定することです。
いつも同じ量を入れ、煮汁が半分くらいになったタイミングで、
味見をして「足りない」と思う調味料を少し足せばいいのです。
はじめから味をぴったり決めようとすると失敗します。
「決まった分量を入れて後から足せばよい」
そう考えるだけで気が楽になり、自分で調味するハードルが下がります。
④調味料をスマホメモに保存する
自分で考えた調味料をスマホメモに保存します。
音声入力や検索機能を使えるので紙ではなくスマホがおすすめです。
●メモの入力例●
【メモのタイトル】 ⇒ 豚バラ大根
【メモの内容】
●酒
●顆粒和風出汁
●みりん
●砂糖
●食塩
●にんにくチューブ
●しょうゆ
●オイスターソース
●柚子胡椒
●ごま油(香りづけ)
調味料の順番を上から入れる順に並べ替えました。調味の際、見落としたり入れ忘れたりする
のを防ぐためです。調味料を入れる順番は、いわゆる「さしすせそ」です。
さ ⇒ 砂糖
し ⇒ 塩
す ⇒ お酢
せ ⇒ しょうゆ(せうゆ)
そ ⇒ 味噌
砂糖は味が染み込むのに時間がかかるので先に入れ、しょうゆや味噌は香りや風味が飛びやすいので
後に入れるという理由です。検索で探せるよう、メモは料理名ごとに作ります。
もちろん分量を書く必要はありません。
⑤ポイントをおさえて調味する
あとは実践あるのみです。
大根と肉を炒めたら、水を入れ、調味料を順番に投入します。煮汁が半分くらいになった段階で、
味を調整し煮詰めたら出来上がりです。
流れとしては簡単ですが、注意すべきポイントがあります。それは「水分量」です。
酒、みりん、しょうゆにも水分が含まれています。食材からも水分が出ます。
炒め物や煮物を美味しく仕上げるコツは煮詰めて照りを出すことです。
タップリの水分を加えて煮てしまい、後で煮汁を捨ててしまうなんてことがないようにしましょう。
せっかくの調味が台無しです。最初に入れる水の量に注意しましょう。
小さくて深い鍋より浅くて平べったいフライパンの方が水分を調節しやすいのでおすすめです。
煮物をはじめほとんどの料理をフライパンだけで作ることができます。テフロン加工なら
焦げ付きの心配もありません。
水分量の目安としては、豚バラ大根なら、食材がちょっと顔を出すぐらい。
水分量は料理や食材によっても変わるので調節してください。
しかし神経質に考える必要はありません。
水を入れ過ぎたなと思ったらフタをしないで水分を飛ばし、
少ないと思ったら水分を足しフタをして煮ればよいのです。
最後は強火にして煮詰めます。
水分の量を加減するのは、調味する際の大事なポイントです。
コメント