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教育費も費用対効果を考えよう

なぜ教育費は節約できないのか

子どもをお持ちの方の大半は「教育費は節約してはいけない」と考えてはいませんか。「未来ある子どもに教育費を惜しんではならない」そんな不文律が世の中にいきわたっています。

その証拠に、食費や保険、携帯料金などの節約術は数多く紹介されていますが、教育費の節約について紹介されることはほとんどありません。むしろ、青天井の教育費を支えるために、他で涙ぐましい節約をしている。そんな家庭も少なくないのではないでしょうか。多くの家庭で、教育費は「聖域」の扱いになっているのです。

小さいうちから、ピアノや水泳、英語、プログラミングなど色々な習いごとをさせ、受験では何十万という塾代を払い、私立に通えば、年間100万円を超えるようなお金が消えていきます。内心「高い」と思っても子どもの将来を考え、少しでもよい教育を受けさせたい、高い学歴をつけさせたいという親心から、なかなか教育費を切ることができないのです。

かく言う私もなかなか教育費を節約することができませんでした。周りもそうしてるから、うちの子も遅れをとってはいけない。子どもには無限の可能性があるのだから。そんな風に思っていました。

目次

「子どもの学力や学歴は教育費次第で決まる」は本当か

「子どもの学力や学歴は教育費次第で決まる」「親の年収は子どもの学歴に影響する」という調査結果をニュースなどで度々目にします。これを見るたびに何となく追い立てられるような焦りを覚えます。

教育費に際限がなくなる原因はこういったニュース報道も影響しているのではないでしょうか。

しかし冷静に考えてみて、この調査結果は本当かと首をかしげたくなります。
確かに、ある程度の教育費は必要ですが、お金をかけた分だけ比例して良い結果が得られるかといえば、そんな単純なものではありません。

二人の子育てが終わった今思うことは、教育費は、ほどほどでもよい教育は受けられるし、学力の向上は、結局は本人の資質や意志の強さによるところが大きいということです。

教育費にはかけるべきものとかけてもあまり意味がないものとがあります。あれもこれもとお金をつぎ込むのではなく、子どもにとって本当に有益なものを親が精査する必要があります。有益かそうでないかは、その子の資質や親の考え方によっても違うでしょう。

教育費はインフレ率が高い

今、原油価格や原材料の高騰で食品やガソリンなど物価が上昇するインフレが起こっています。長い間、デフレだと言われてきましたが、その間でも教育費だけは勢いよく物価上昇を続けていました

授業料が安いと思われている国立大学の年間授業料を見てみましょう。文部科学省のデータでは最新が平成17年なので、平成元年と平成17年で比較します。

平成元年  339,600円
平成17年  535,800円

17年で約1.6倍にもなっています。平成元年に子どもが生まれたとして、大学進学を見据えて学資保険を積み立てても元金が1.6倍になることはありません。学資保険の返戻率は高くても105%くらいです。子どもがまだ小さいときに大学にかかる費用をその時の物価で見積もっても、大学入学時にはインフレが進み教育費が足りなくなることも考えられます。

また見落としがちですが消費税もアップしています。平成元年の消費税率は3%、平成17年は5%、そして令和の現在は10%まで上がっています。学校の入学金や授業料などは非課税ですが、入学するまでにかかる塾代や予備校代などにはしっかりと消費税がかかってきます。

将来の教育費は、インフレ率や消費税率アップも予想して考える必要があります。

予想外のことで教育費が膨らむことがある

受験や学生生活では、予想外にお金がかかることがあります。

・公立に落ちて私立に通うことになった。
・浪人し1年間の予備校代と受験料がかかった。
・第一志望じゃない大学に合格し保険として入学金を支払った。
・遠くの大学に進学し下宿などの費用がかかった。
・単位を落として留年してしまった。

そんな不測の事態にも対応できるよう、教育資金は余裕をもって準備することが大切です

費用対効果を考え、教育費にメリハリをもたせよう

トータルでどのくらいのお金がかかるのか予想するのが難しい教育費。小さいうちから、無計画にたくさん習い事をさせていると、後で教育資金が足りなくなって奨学金や教育ローンに頼ることになってしまいます。

教育費にはかけるべきものとかけてもあまり意味がないものとがあります。何を選択して何を選択しないのか、それは親の判断です。

子どもの資質を見極めた上で、どういう大人になってほしいのか、そのために、どの時点でどのくらい教育費をかけ、どこにお金をかけないのか、早い段階で決めておくことが大事です。何も基準がないと、あれも大事、これも必要となり、気がつけば、湯水のようにお金を使ってしまうことになりかねません。

教育費の費用対効果を考えることは、後ろめたいことでも何でもありません。教育費にメスを入れ、無駄な出費を抑えることで息切れのしない質のいい教育を実現することができるのです。

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この記事を書いた人

50代経理職員
家族構成は、夫、社会人娘、大学生息子
50代になり、ふと気がつくと思ったより貯金ができてない

反省点は3つ
・教育費にお金をかけすぎた
・部屋が不用品でいっぱい
・勉強せずに投資をしていた

50代主婦が一念発起し、シンプルライフとお金に余裕がある老後を目指して、発信しています。

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